保有銘柄 マニー:第3四半期決算短信レビュー
昨日のエントリーの最後に触れていた通り、昨日の第3Q決算短信での好調な業績発表に加え、株式分割実施アナウンスのサプライズにより、本日のマニーの株価が前日比+530円(7.4%)の7,680円にまで株価が急騰いたしました。
実は月曜くらいから決算短信発表前の期待上げ等もあって株価が上昇していたのですが、今日の上昇率は想像をはるかに上回るブチ上げ状態でした。
さて、そんな私の主力中の主力銘柄であるマニーの第3四半期決算短信のレビューを紹介いたします。
まずは結論から。
というかこれ、株価が示す通りなので実質いらないのかも(笑)
結論: 第3四半期も「計画通りに推移」かつ「業績は絶好調」。株式分割のサプライズは最高のタイミングだった
ササっと決算短信に移ります。
決算短信

https://disclosure.ifis.co.jp/data/disclose/04/20190625/140120190625460643.pdf

https://disclosure.ifis.co.jp/data/disclose/04/20190625/140120190625460643.pdf
前期(2018年第2Q)に対しての業績向上度合いと、当期の業績予想に対しての進捗率を整理してみます。
- 第3Qの売上高・・・13,778百万 → 前年度に対して-7.9%、通期に対しての進捗率+73.5%
- 第3Qの営業利益・・・4,502百万 → 前年度に対して+17.5%、通期に対しての進捗率+78.6%
- 第3Qの純利益・・・5,105百万 → 前年度に対して+87.7%、通期に対しての進捗率+85.4%
通期での業績目標達成はかなりの割合で実現されそうですし、営業利益と純利益はさらに伸ばせそうな印象がありますね。
これは、第2四半期決算レビュー1でもお伝えした通りでマニーの場合、利益の進捗率に季節変動要因はないだろうという仮説からきています。
マニーは医療用器具の製造・販売をメインの商売としており、外科・眼科用ナイフ、縫合針、デンタル関連の製品が商品をほとんどを占めるため、これは私の勝手な想像ですが、季節によらず一定の割合で売り上げ・収益が得られるビジネスと考えます。
ゆえに、各四半期ごとの利益の進捗率は1/4ずつ進んでいることを確認していけば良いと考えています(この考えが正しいかどうかまではわかりませんが、そのように仮説を立てています)。
そして決算内容に関する2ページ目の情報は、前回からのコピペに等しい内容なので特に目新しいものはありませんでした。
省エネ仕様の決算短信です(笑)。素晴らしい割り切り。
株主からするとなんとも退屈だけど、トピックスがないのなら、これはこれで悪くないことだと受け止めています。

https://disclosure.ifis.co.jp/data/disclose/04/20190625/140120190625460643.pdf
お次はコチラです。これも前回のレビュー2同様のチェックを行います。
どんなチェックだったかというと、
- 純利益が前期比で異常に大きな額となっているのは、投資用有価証券の売却益による
- これにより法人税も前期に対して非常に高額となっている
- 単純に経常利益までのパフォーマンスを比較するには、「税金等調整前四半期純利益」から投資用有価証券売却益を除けば本業(といっても経常利益だが)での前期との比較ができるはず
ということです。

https://disclosure.ifis.co.jp/data/disclose/04/20190625/140120190625460643.pdf
上記の四半期連結の損益計算書の赤線が引かれている「税金等調整前四半期純利益」を確認します。左側が前年度、右側が今年度の第2四半期の税引き前の利益です。
今年度は7,164百万円、前年度は3,884百万円と記載があります。今年度のこの税引き前純利益から、先の投資有価証券売却益を差し引くと、
7,164百万円 – 2,750百万円 = 4,414百万円
これが今年度の税引き前での株式の売却益(特別利益)を除いた”ほぼ本業の稼ぎ”(※)と言えます。これも前回お伝えした通り。
(※)経常利益に関連する項目で、わずかに営業以外からの収益があるため、”ほぼ本業”と表現しています
前年度の税引き前純利益3,884百万円と比較すると、
およそ+530百万円(+13.6%)と、納得感のある結果であり、かつ、第2Qほどでないにしろ、堅調な純利益(税引き前)の向上率であることがわかりました。
株式分割サプライズ
まずはこちらをご覧ください。

https://disclosure.ifis.co.jp/data/disclose/d0/20190703/140120190703467143.pdf
現在の1株を3株に分割するとのサプライズが決算短信の発表とともに伝えられました。
一般的な株式分割のメリットは下記になります。
- 流動性の向上(株価が下がるので株式が買いやすくなる、株主なら売りやすくなる)
- 株主数の向上(幅広い声が聞ける、認知度の拡大)
- 指定替えの可能性(マザーズや東証2部からそれぞれ所属市場を移動する際に「株主数」「流通株式数」などが要件となる)
流動性向上の観点でいうと、私自身のメリットはこんな感じです。
- 買い増しを実施する際の「時間分散」「資産分散」の幅が広がる
- 「NISA口座枠(年間120万まで)」での取得に幅が広がる
- 売るときにちょっとずつ時期をずらしながら売り上がることができる
株式分割発表タイミングが非常に良かった
非常に良かった。そうです。良すぎました。
なぜなら日本の株式市場は7月1日から上昇相場基調だったからです。
なぜか。
先月末に開催されたG20大阪サミットでの米中首脳会談での貿易摩擦問題への対応が最悪の事態を免れ、再度、交渉のテーブルにつく流れを受けたことに起因しています。
為替は円安に振れ、米国・日本のマーケットはGW明け直前からの2ヶ月に及ぶ米中貿易戦争過熱化に伴う、”売り”から積極的な”買い”に大きく転換したためです。
もちろんマニーも7月1日から株価は呼応し、大きく上げました。
上記に加えて、好決算を期待された「期待買い」が集中したからだと推測します。
そこへきての「好決算」と「株式分割」の発表です。特に株式分割のインパクトたるやそれはそれは恐ろしいくらいの急騰で。
これまでの値動き
参考までに下図のチャートがここ5年のチャート推移を紹介します。
2018年夏から冬にかけて少し足踏み気味ではあったものの、年末の大暴落以降は、2019年は非常に大きく株価を押し上げていることがわかります。

次に直近10日間のチャートを見てください。

ご覧の通り、7月1日には+150円ほど株価を押し上げています。6月中旬はいっとき6,520円まで急落したのですが、決算が近づくにつれ期待買いもあり、ジワジワと株価を上げていました。
そして昨日7月4日の第3四半期決算と株式分割を受けて、7月5日のマニーの株価は冒頭でもお伝えした通り、前日比+530円(7.4%)の7,680円の過去最高値をつけたのでした。
最後に
今のところこれまで保有していたマニー300株をリカクしたわけではないので、単に含み益が増えただけになります。つまり、今後の展開によっては株価が急落し、それなりに溶ける可能性もあるということです。
ですが、自分が業績をしっかりチェックして「これなら大丈夫だ!ホールドだ!」と自信を持ってた銘柄がしっかり株価で呼応してくれるのはとても嬉しいものです。
6月の中旬の急落は「えっ!?なんで??割高になってた??」と思いましたが、自分の考え(まだ割高ではない)を信じてホールドして良かったです。
改めて中・長期投資の醍醐味を味わうことができました。
マニーは昨日のエントリーの通り、「入金投資法」を用いて買い付けた銘柄です。
そして「気絶投資法」(いったん買い付けたら業績、ストーリーが狂わない限り、割高になるまでホールド)で保有している銘柄でもあります。
この先も成長をキープして、10年ホールドできたら最高ですね。
でも時々の暴落で買い場も欲しい。なかなか買えないのが悩みという贅沢な状況が今のマニー株に対する感想です。
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