保有銘柄 フジ・コーポレーション: 2019年10月期 第2四半期決算レビュー
タイヤ・ホイール専売店の「タイヤ&ホイール館フジ」を運営するフジ・コーポレーションの第2四半期決算単身が本日6月5日に発表されました。
フジコーポレーションは、主に東北から関東地方中心に直営展開している企業で、中部・関西圏にも進出しています。直営店のほかに、ネット販売にも力を入れています。そういえば数年前からは浜松の自動車街にもありますよね。
車好きで社外ホイールを組む人はもちろん、スノーボード・スキーで雪山に行く人もスタッドレスタイヤをここで購入しつつ、ついでに社外アルミホイールも購入(ノーマルホイールはスタッドレスに履かせ、普段はサマータイヤは社外ホイールにつけてカスタム)する人も多いと思います。
タイヤとホイールに特化した店というのも非常に面白いですよね。
一定の周期で交換が必要なタイヤは自動車ビジネスの中ではディーラー車検や1年点検同様、ストックビジネスとしての安定感があって魅力的だしと、店舗に訪れれば常にセットで販売されているホイールも併せて交換すると愛車の印象がグッと変わります。これももしかすると販売チャネルが大きいほど大口取引としてマージン(仲介手数料)を得やすいのかもしれません。
さて、今回の決算レビューはそんなフジコーポレーションになります。
現在の保有銘柄は全部で8銘柄ですので、大半の決算レビューをここ1ヶ月ほどで実施してきました。先月レビューした銘柄を改めて掲載しておきますね。
- ルネサンス・・・2019年3月期の通期決算(5/8発表)
- 塩野義製薬・・・2019年3月期の通期決算(5/9発表)
- ユニチャーム・・・2019年12月期の第1四半期決算(5/13発表)
- オイシックス・ラ・大地・・・2019年3月期の通期決算(5/14発表)
ではでは、結論から。
結論: 第2四半期決算は期首の会社予想を上回る好決算の業績サプライズあり。当然ホールド。
素晴らしい決算となりました。
この業績サプライズは明日以降の株価をグッと押し上げる要因の一つになることが期待できそうです。
PERも10倍程度と割安ですし、ちょうどこれから株価が上がってくるこの銘柄特有のシーズンでもあるのでこの1、2ヶ月は楽しみな期間でもあります。この特徴に関しては後述します。
決算短信

https://disclosure.ifis.co.jp/data/disclose/d6/20190530/140120190530442373.pdf
前年同期比に対して随分上がっています。
ちなみに期首に予想した当期の第2四半期は下表の通りです。

https://disclosure.ifis.co.jp/data/disclose/d6/20190530/140120190530442373.pdf
ご覧の通り、大幅に上回る業績となりました。以下にまとめます。
- 第2四半期の売上高・・・21,048百万 → 前年同期比+5.2%(計画比+0.8%、+170百万)
- 第2四半期の営業利益・・・2,695百万 → 前年同期比+23.3%(計画比+16.7%、+385百万)
- 第2四半期の純利益・・・1,881百万 → 前年同期比+25.4%(計画比+17.6%、+281百万)

https://disclosure.ifis.co.jp/data/disclose/d6/20190530/140120190530442373.pdf
ちなみに通期での業績予想の修正はありませんでした。
そしていつもは決算発表説明会の資料から引用するのですが、それがないので、ここで決算短信から得られた気づきをお知らせします。

https://disclosure.ifis.co.jp/data/disclose/d6/20190530/140120190530442373.pdf
用品販売の売上がものすごく伸びているんです。
一体なんの売上が伸びたんでしょうね。
フジコーポレーションが運営する「タイヤ&ホイール館フジ」では、タイヤ・ホイールの特化した専門店ではありますが、サスペンションやバケットシートなども用品販売として販売しているようです。このあたりの売上高が大きく伸張したのかもしれません。
コンセンサス予想なし
コンセンサス予想のない銘柄でした。アナリストが注目すべきそれなりに規模や知名度のある銘柄のみなのかな?🙄
したがって、この会社予想の期首の業績予想を上回る結果が、株価に影響を与える唯一のサプライズとなりそうです。
あらかじめ株価に織り込まれていたり、マーケット自体が乱高下するようなシチュエーションでなければ、まず株価が騰がるであろう業績サプライズであると考えられます。
フジコーポレーションの業績変動要因
この会社は季節によって四半期の業績が大きく異なります。
また、気候によって大きく売り上げが影響を及ぼす影響もある銘柄で、独特のリズムというか株価の値動きに周期性のある面白い銘柄でもあります。
スタッドレスタイヤの売れ行きがかなり業績に影響を及ぼしていて、それは大雪であったり、消費税増税前の駆け込み需要などがタイヤの販売売上高に直結する傾向があります。
そして、冬場にスタッドレスが使用されることから秋から初冬にかけての販売売上高が非常に高くなる傾向があります。ゆえに、冬に業績のほとんどを叩き出し、夏から秋にかけての四半期決算は他のそれに比べて穏やかな数値となることが原因なのか、株価が落ち込む傾向が見受けられます。

https://site2.sbisec.co.jp/ETGate/?_ControlID=WPLETsiR001Control&_PageID=WPLETsiR001Idtl30&_DataStoreID=DSWPLETsiR001Control&_ActionID=DefaultAID&exchange_code=TKY&stock_sec_code_mul=7605&getFlg=on&OutSide=on
その他で銘柄に対して思うところ
会社としても順調に成長しているし、PERが10程度と割安な銘柄でもありますが、この会社の残念なところは決算短信以外の会社説明会の情報が一切入手できないところですね。
業績の細かい情報と会社としての将来に向けた方針が得にくいところが非常にもったいない。
最後に
この銘柄、ここ最近はなぜか説明のつかない下げ相場に苦しんでいます。
説明がつかないのは単なる私の分析不足なのかもしれませんが、業績以上に株価が割安で推移している印象なんです。
今回の業績サプライズでこのあたりの市場評価と会社の真の価値の乖離が見直されることを期待しています。
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